さらば「昴(すばる)」よ、とは
1981年、結成10周年を目前に「アリス」の活動停止。
『俺ら30を過ぎたところで経済的にも安定してきて、いくら緊張しようと思っても、しているつもりが、昔と比べると緊張感が無くなってきている。そんな自分を何処かで切り捨てなければいけない。そう考えた時、「アリス」と言う自分たちが一番甘えられる場所を振り切る以外に、考えが浮かばなかった。』
『自分達の意思で先に山を下(くだ)ろう。下っていかないと次の山が見えない。山の頂上に近ずくと遥か向こうに別の山が見える。』
2003年に33年間続けてきた全国ツアーを休止する。
『一回、箱の中を空っぽにしようと家族と相談して、事務所もたたんで、自分達の心を一回ゼロにするというか、その時に、この先何を大事に生きていくのか、良く見えた。』
そんな時、上海音楽学院から教授就任の依頼が来た。 人材育成は谷村さんの念願だったので、天命として受け止めた。
『1年前なら、物理的にも受けられなかった話だけど、受けられる状況の時に来ると言う事は、凄く感じる事がある。 ああそういうことなんだ。 よく天命と言いますけど、ああ、こういう風に自分は歩いて行くんだなと。その頃に、自分で書いた筈の「昴」という歌の本当の意味が分かってきた。』
『30年近く前に書いた曲だが、自分で書いて、何が「さらば昴(すばる)よ」か、そこが、ずっと疑問だった。』 スバルとは、プレアデスという星の集まり、そこに込められた意味とは・・・
『スバルという星は、僕ら人間が物を作り始めて、作り出してきた。その時代の頃をプレアデス(昴)という表現をしてて、物を作り上げて行って、極まった時に、今度は物に囚(とら)われ始めてしまう。その物に囚(とら)われている心に別れを告げるのが、実は、「さらば昴(すばる)よ」だった。それが分かった瞬間に全身鳥肌が立って、涙が出てきた。』
谷村新司
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コメント
一番ぐっときました。
自分の体験してきたことが、本当に何年か経って
「ああ、あのときこれをしてたのはこのためだったのか」
とか、
「あの体験があったから、今こうしていられるんだ」
というようなことがあるんでしょうね。
私はまだ人生を語るには青二才で、「人生」の「じ」の字も知らないんだろうな、と自分で思いますが、それでもその短い時をすごしてきても「これがあったから」ということが多々あります。
谷村新司さんというアーティスト自体が、すごく好きな人の一人なので、なおさら納得させられました。
でも、まだ谷村さんのいうような体験をするのは、もっとずっと後になるんでしょうけど^^
投稿: 白金 樹里 | 2008年3月 2日 (日) 22時28分